1. 授業科目資料

書道教育コース

シラバス

 
科目名 楷書法Ⅰ
開講学年・学期 1年前期
担当者 安藤 文夫・中根 海童
授業の到達目標及びテーマ 高等学校における芸術科書道の内容を基本にしながら、楷書の成立とその姿を理解し、唐の四大家、北魏時代の楷書を中心に、用筆法、結構法を綿密に探求しながら、楷書表現の技法修得を目標とする。
学士力育成の一環として、筆順や書写体・旧字体などの知識も養う。
授業概要

楷書における表現能力向上の為に、半紙臨書によって確実な技術の習得を図る。
その為に徹底的に基本点画をマスターさせ、半紙臨書を200枚義務付ける。
その他に条幅用紙を使用して楷書の特徴を生かした作品の制作にもあたり、上級学年での創作作品制作の素地を養う。
また、書写体・旧字体などの知識を増やすための時間も設ける。

シラバスの到達目標 唐の四大家の楷書古典および六朝の対照的な二種の古典について理解し、各古典の特徴を把握した臨書ができる。
授業計画 1  導入 (楷書の成立概説、基本的用筆の練習)
2  『九成宮醴泉銘』の半紙臨書(横画の起筆、縦画の処理などを中心に学ぶ)
3  『九成宮醴泉銘』の半紙臨書(背勢を理解し、結体をまとめる力を養う)
4  『九成宮醴泉銘』の半紙臨書(墨量、線質にも留意して書けるようにする)
  『孔子廟堂碑』の半紙臨書(九成宮醴泉銘と比較しながら基本的用筆を学ぶ)
5  『孔子廟堂碑』の半紙臨書(向勢を理解し、結体をまとめる力を養う)
6  『孔子廟堂碑』の半紙臨書(他の古典と比較して結体をまとめる力を養う)
7  『雁塔聖教序』の半紙臨書(筆鋒の開閉を中心にバネのような線性を学ぶ)
8  『雁塔聖教序』の半紙臨書(他の古典との書き分け、表現能力を養う)
9  『顔氏家廟碑』の半紙臨書(顔真卿独特の用筆法を学び、重厚な線表現を学ぶ)
10 『顔氏家廟碑』の半紙臨書(他の古典と比較検討し、多様な表現能力を養う)
11 『北魏楷書』の半紙臨書(造像記を中心に方筆の用筆法を学ぶ)
12 『北魏楷書』の半紙臨書(鄭道昭を中心に円筆の用筆法を学ぶ)
13 条幅での臨書制作①(落款の配置にも配慮し、作品をまとめる)
14 条幅での臨書制作②(多行書くことで、行間字間の美的感覚を養う)
15 条幅での臨書制作③(潤滑表現にも留意し、書作品観賞力も高める)
テキスト 天来書院テキストシリーズ 『九成宮醴泉銘』『孔子廟堂碑』『雁塔聖教序』『顔氏家廟碑』『龍門二十品(上下)』
参考書 『新書道字典』
試験及び方法 筆記試験および半紙・条幅作品の提出
学生に関する評価 試験および提出作品と制作態度などにより総合評価する。
再試験 あり