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サンショウウオ目にはサンショウウオ科という5センチメートルから15センチメートルほどの小型のものと,オオサンショウウオ科という80〜190センチメートルにもなる大型のものに分類されています。長良川にはそのどちらの科も生息が確認されています。
大日ヶ岳を源流とする長良川や長良川に注ぎ込む渓流には,ハコネサンショウウオとヒダサンショウウオの2種が生息しています。幼生として2年もの間渓流で生活しているので,目にする機会も多いのですが水中で生活するため雑魚として地域の人は理解しているようです。
ハコネサンショウウオの方が一般的に標高の高いところに生息していて,細長い頭と飛び出した眼が特徴となっています。ヒダサンショウウオは名前の通り岐阜県飛騨地方で発見されたサンショウウオで源流部の大きな石などに産卵します。幼生は比較的流れの緩いところに多く見られ,速い流れの石の下などに生息するハコネサンショウウオの幼生と棲み分けています。また,体色の変化が著しく一見すると違う種類に見えることがあります。
人工林より自然林を流れる川に多くみられることは,環境の変化に弱い種です。両種とも生態を見る機会はきわめてまれですが,冬季,工事中に掘り起こされた土の中で見つけられるケースもまれにあります。
長良川には蛭ヶ野湿原を除けば湿原らしいものを見つけられませんので,止水性のクロサンショウオを見つけた記録はわずかしかありません。クロサンショウウオの生息には森林と湿原が隣接していることが必要で,春先大雨で水がたまったりすると産卵した状況を観察できることがあります。
一方,国の天然記念物に指定されているオオサンショウウオは岐阜県以西の本州と九州や四国の一部に生息域をもつ大型のサンショウウオで,長良川水系では郡上市大和町を流れる小間見川がその生息地に指定されています。
オオサンショウウオは大きいものは体長が1メートルを越え,世界最大の両生類とされています。頭が平らで大きく横に裂けた口と小さな目を持ち,背中の色は暗褐色の下地に黒い波紋があります。
夜行性の動物で,昼間はあまり活動しません。えさは小魚,サワガニ,カエルなど何でも食べ目の前に来る動くものは枯れ葉でもかぶりつきます。
産卵期は8月から9月ですが,産卵場所の特定などはまだ分かっていません。生息地は小間見川ですが,大水で流されるためか,長良川の本流の下流で時々保護されることがあります。
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