津保川は,武儀郡上之保村に源を発し,途中,小那比川,川浦川,蜂屋川等の多くの支川を合わせながら流下して,関市下白金で長良川に合流する流路延長45.8キロメートル,流域面積292平方キロメートルの一級河川です。
 この川の上流部は「津保ヒノキ」の産地として知られる山間部を幾度も蛇行しながら流れ,各所に深い淵が見られます。なかでも上之保村内を流れる津保川のうち,行合から川合にかけての渓谷美豊かな付近は赤鍋峡と呼ばれ新緑や紅葉,夏の水遊びなど季節を通じて楽しむことができます。
中流の武儀町に入ると川に沿って平地が発展し,のどかな田園風景の中を流れ下ります。
 美濃加茂市から流れてくる川浦川が合流するあたりからは,河岸に河岸段丘が見られるようになり,刃物で有名な関市の市街地を流れて,やがて長良川に合流します。
 津保川はアユ・ウグイ・オイカワ・カワムツ・アブラハヤ・ニゴイ・アマゴ・カワヨシノボリなど数多くの魚が生息していますが,とりわけ,川浦川に生息する「ネコギギ」と呼ばれるナマズの仲間は伊勢湾と三河湾に注ぐ川だけに生息する魚で,国の特別天然記念物に指定された貴重な魚です。

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