A.Nさん 父の遺骨

(骨はもらいに行った?)ああ、骨って言ったって何にもあらへんよ、海軍やもんで。ただ、(名前書いただけの。)うんそうそう。東別院か?岐阜の。東別院へ貰いに行ったんです。親父の骨やね。(白い箱で)そうそう白い箱で。わしは東別院まで貰いにいった。おふくろと一緒に貰いに行った覚えがあるね、骨。なんにも入っとらへんでね、骨ん中ちゃあ。もちろん海で亡くなっとるもんでね。(もしあってもだれの骨や分からへんもんな。)うんそんな程度のね。ほいで、あれ合同慰霊祭やってくれやんかなあ。東別院でものすごい200くらいあったんかなあ。みんなこのくらいの箱がだーっと並んどるんやわ。そこの一人やもんで。終戦直後やもんでね、骨貰いに行った覚えがある。おふくろと二人で行った覚えがあるね。ほんで家で葬式やるったって、もちろん今のような葬式ができひんかったけども、覚えとるのは砂糖や餅もあらへんなんだもんでね、柿の熟したのが甘いもんでね、そういうものでお萩を作っとったような覚えがありますね。それで甘みをとって砂糖の代わりにしたりね、いろんなことをやってそりゃまあ、おふくろたちはえらかったわねそういうことをやりよったんでね。ほんでやっぱり、こんにちがあるわけやでね。だからよう支えてくれたと思うんです。