K.Oさん 忠君愛国

【戦時中に体験されたこと、気持ちなどは?】戦争の時分の気持ちは、なんにも他ごとないで「忠君愛国」って言って。君に忠義、国を愛する。それに尽きる。昔の日本人はな。ほんで唄でも、「海行かば、水漬く屍山行かば、草生す屍大君の辺にこそ死なめかへりみはせじ」という唄を歌って行きよった。それを誰が作らしたということはおじいは知らんけども。そういうことを若いもんに教え込んでしまって、戦争をやったの。で覚えるね唄でも。「今日よりは顧みなくて大君の醜の御楯といでたつ我は」ちゅう。それは大昔、朝鮮から攻めてくる、九州へ。あそこ行って防ぐ兵隊に、、防人や。そういうふうに、唄あった。それは天皇陛下のためということを伝えることばっかで。日本中がそういう気持ちになってまっとったんや。ちょっとも苦にせやならんだ。わしんとこ兵隊で行っても、死ぬものだとしとった。わしは行かなんだけどもな。行けなんだで今残っちょる。今でもこんなえらがっとるちゅうことは、若いときからそういうふうで。えらかった。そんやもんで行けなんだ。